第十一話
「テメェ!! この報告書はなんだぁぁっ!! ふざけてんのかぁっ!?」
俺は怒鳴っていた。
腹の底から怒鳴っていた。
腹の底ってどこだろう……? 性器かもしれない。
「申し訳ありませんでした! 鷹島さん」
「鷹島さんだぁ? 鷹島部長だろうがっ!!」
「は、はいっ! 申し訳ありません、鷹島部長っっ!!」
書類ごと机を叩きつけ、社内の空気を凍り付かせて俺は一足先に昼食休憩に出ることにした。
近くの牛丼屋に入って、牛丼特盛りに牛皿、豚汁、玉を注文して、五分も掛からずに食べ終わって店を出た。
すると入れ替わりに、先ほど怒鳴りつけた部下が店にやって来ていた。
「あ、鷹島さん」
「だから……」
あれだけ怒鳴りつけたのに飄々としている部下に毒気も抜ける。
部長と呼べと言ったはずだったが、もう忘れているらしい。
本来ならもう一度叱りつけるところだったが、俺はこの部下に借りがあるので少し躊躇う。
「鷹島さんもお昼ですか、ご一緒にどうですか?」
「お……お……おおぅ?」
「へ?」
「いや、そうだな……」
店から出てきたばかりのところで踵を返して、俺は再び牛丼を注文することになった。
「……特盛りで……」
――――
―――
二杯目の特盛り牛丼をあっさりと食べ終えてしまった俺とは対照的に、並盛りをちまちま食べている部下。
「鷹島さん、添い寝サロンの効果が出てるんじゃないですか?」
「そう見えるか?」
「そりゃもう見違えてますよ。
以前までだったらお爺ちゃん化してしまっていたというのに、今なんか冬眠明けの腹を空かせた熊って感じです。
めちゃくちゃ凶暴ですもん」
「……さっきは大声を上げてしまって悪かったな」
「そんなこと良いんですよ。
鷹島さんの復活を望んでいたのは俺だけじゃなく、きっとみんなもですから。
それに俺の奥さんも。
今日の鷹島さんの怒鳴りっぷりを報告したら飛び上がって喜ぶんじゃないですかね」
「ん……ぬぅ……」
そういえばこの部下とその嫁は、新人時代に散々怒鳴りつけたものの、柔和な表情で受け流すタイプだった。
ゆとり? というやつだったのかもしれないが、傍目には怒鳴りが効いてない様子だったにしても叱られた内容を繰り返す馬鹿ではなかったし、仕事もできた。
そして俺によく懐いてくれていた。
「あれからも通われているんですか?」
「そうだな、利用させてもらってる」
「紹介させてもらってからまだ一週間になりませんが、何度くらい行きました?」
「……あぁ……その、毎日だ」
部下の箸が止まった。
良いから早く喰えと思った。
並盛りなんて二分と掛からないで胃に収められるだろう?
「あぁなるほど、だから一気に野生を取り戻されたんですねぇ……。
気に入って貰えて俺も嬉しいですよ」
「うん、なかなか気に入った子がいてね。
毎晩添い寝を頼んでいるんだ」
「美少女揃いですもんねぇ、それも裸で添い寝してくれて。
……その後はどうしてるんです?」
「どうするとは?」
「いやだって、本番は禁止でしょ? ペニスサックまでされちゃって。
貯まっちゃうじゃないですか」
「ふむ、そうなんだがな」
「初日は我慢してくれって言われるけど、無理ですよねぇ、俺は朝帰りして嫁さん襲いましたもん。
事情を説明したらぶん殴られましたけど。
鷹島さんは我慢しました?」
「……我慢してる」
「すげぇ、我慢できたんですか……。
だってあの子達ってわざと胸とアソコとか擦りつけてくるじゃないですか、客を抱き枕かなんかだと思ってるんじゃないですかね」
「わかる……完全に抱き枕にされてる気分だ。
だが、まぁ……それが良いんだ。
どうにか我慢し続けているよ」
え? と目を白黒させた部下が箸を取り落とした。
「我慢を……『し続けている』?」
「あぁ、そうだ」
「え、なんで我慢してるんすか? 現在進行形で? 難行苦行ですか?」
「……そういう回春治療なんだろ、あの店は」
「いやそうなんですけどね……我慢し続けて……爆発しちゃいません?」
「そりゃ俺だって……」
暴発したい男性器が疼く。
身体が思わず震えてくる。
「俺だって爆発したいんだよぉぉっ!!!!」
冷水の注がれたグラスをテーブルに叩きつけながら叫んだ。叫んでしまった。
勢いでグラスが割れた。
昼の混雑した牛丼店の空気も凍り付かせてしまった。
お客様、と声を掛けられた方を振り向いたらば、店員が死にそうな顔で震えて俺を見ていた。
俺のその時の目付きは、野生の熊すら射殺すほどに鋭いものだった――と後から部下に聞かせられた。
その部下が牛丼店の帰り道でしみじみと語るのだった。
「なんで我慢し続けてるのか知りませんけど、いつか、その臨界突破の爆発を喰らわせられちゃう女の子がいるとしたら……死にますね」
「…………殺しはしないが、死ぬほど抱くだろうな」
グラスとテーブルの修繕費用、そして迷惑料として店にお金を置いてきた。
軽くなった財布を懐に抱え、俺は少し息をつく。
我慢し続ければ、小鈴の生理が終わるまで我慢し続ければ、俺は小鈴を処女姦して、たっぷり中出しプレイできるんだ――我慢して、我慢して、我慢して――
――その夜、回春サロン『シュナミティズム』にて。
「うぉぉぉぉぉ、小鈴、セックスさせてくれぇぇぇぇぇっっっ!!!!」
「ダメですよ? 鷹島様。
我慢、我慢。
私の生理が終わるまで我慢できたら、う~んと気持ち良いことしましょうね。
だから我慢ですよ」
「もう……爆発しそうなんだ……頼む……っ!」
「爆発なんてしませんから。
セックスを我慢し続けておちんちんが爆発したなんて話し、誰が聞いたことあると思います?」
「男だったら誰でも容易に想像できる光景だと思うんだがなぁ」
そんなことを言っているうちに4Lサイズの巨大なペニスサックを装着され、いよいよセックスは不能にされた。
爆発とまではいかないものの、破裂しそうなほど勃起した俺の性器は、あんなにブカブカだった4Lサイズのペニスサックが丁度良いくらいにまで膨れあがっている。
「さぁ寝ましょう、鷹島様」
そう小鈴に誘われる連日連夜、小鈴と添い寝する。
ぴたりと小鈴と肌を触れ合わせ、性欲に脳が沸騰しそうな悶々とした夜を過ごす。
俺を抱き枕にして小鈴は心地良さそうに眠り、時折、股間を擦りつけてくる。
「鷹島様、大好きです」
目をつむったままで小鈴は寝言のように囁いてくる。
男性器がヤバいことになってくる。
小鈴との我慢比べに勝利して、小鈴を抱くその時が来たら――
――本当にどうなってしまうか、わからないな……
とりあえず今晩も我慢だ、我慢。
そう自分に言い聞かせる。
俺の性欲は囚われの檻の中で暴れ狂う凶暴な大熊のようなもので、今にも檻を壊してしまいそうだった。
4Lサイズのペニスサックが、狭苦しく感じて仕方ない。
今にも俺の中の野生が暴れ出しそう――爆発しそうだった。
――そして本当に、思わぬ形で爆発する日が来てしまうのだった。
続く
第一話
ロリコンの聖地『処女・少女添い寝風俗店へ』
第二話
枯れた中年親父にペニスサックを嵌める少女
第三話
巨根ペニスサックを装着されて元気な親父
第四話
ロリータボディソープ
第五話
全裸で添い寝してくれる処女少女の甘いキス
第六話
少女に添い寝されて眠れぬ夜にエロ妄想
第七話
我慢汁の匂いを嗅いで濡れちゃう女の子
第八話
生理中の少女から処女SEXを賭けて勝負を挑まれた
第九話
ロリ少女とSEXするためなら生理経血でも飲んでみせるさ!
第十話
初恋の少女を、大人の、老練なテクニックでよがり狂わせたい
第十一話
オナ禁を続け、ヤバいことになってきた俺
第十二話
処女添い寝回春治療によって性欲モンスターに変貌した
第十三話
違法風俗店で少女の処女膜を巨根で貫く
第十四話
初恋を思い出しながら、処女少女へ濃厚中出しSEX
第十五話
ロリータ少女の鼻から精液が逆流するほどの強烈イラマチオ
第十六話
処女喪失したばかりの少女のアナルを徹底開発
第十七話
シュナミティズム(処女添い寝回春治療)効果で処女少女に連続中出し。そして――
最終話