第二話
都会の人間は――
それと違って田舎の人間は――
という言い回しで片方を持ち上げ、片方をディスる話を聞いたことは、誰にでもあると思う。
いつのニュースだったか、初雪が降り積もった深夜に道路で寝転がっていたら車に轢かれてしまった人の話を聞いたことがある。
学校でその話になった時、私も含め、みんな爆笑したものだ。
道路に寝転がってたら、それは轢かれて当然だ、なんて馬鹿なんだろうって。
一通り笑いあった後に、クラスの数人が「俺も寝転がってみたいかな」と感想をつぶやいて、またそれを笑われたりしていた。
私は嫌みにならない程度の微笑みを絶やさず、話を聞いているばかりだった。
でも本当のところは、私だって誰もいない新雪の雪原の上にだったら寝転がりたいって気持ちはあったよ。
新雪の降り積もった深夜の道路だって、少し魅力的かもしれない。
たった数センチ雪が積もっただけで大騒ぎの都会っ子が、たった数センチの新雪の上に寝転がって夜空を眺めている姿を見たら、田舎の人はどう思うのだろうか?
軽トラックで轢きに来るのだろうか?
「心愛ちゃん、ごめんね、待たせたね!」
「あ、お久しぶりです、雅人さん」
約束の時間に遅れに遅れてやって来た親戚のお兄さんに挨拶する。
たった数十分の遅れだったけれど、エアコンもない駅の待合室は蒸し風呂のような暑さで、都会っ子の私はすでに下着まで汗まみれだ。
お兄さんの雅人さんは私服姿なのに軽トラック。
これはきっと農作業に夢中になってしまったおじさんやおばさんが慌てて私を迎えに行くように雅人さんに頼んだんだろうなぁと推測する。
正直、猛暑の中、待ち惚けさせられての恨み辛みを晴らしたい気持ちもあったけれど、今はそれどころではない、エアコンの冷たい風が欲しい!
「そ……その窓全開の軽トラック、エアコン効きますよねっ!?」
「ん? え? エアコン?
あ、大丈夫大丈夫! 効くよ、そうだよね、暑いよね? 今、キンキンに冷やす!」
雅人さんは慌てて軽トラックの窓を閉める。
スイッチ式じゃなくて、あのぐるぐるハンドル。
ハンドルをぐるぐる回す姿も忌々しいくらいに暑苦しい。
「荷物はさ、後ろに乗っけちゃいな。
大丈夫、風で飛んだりなんかしないし」
「あ、わかりました……」
どれくらい田舎滞在するか決めてもいなかったので、相応の荷物を詰め込んだ鞄はなかなか重くなっていた。
その気になれば軽トラックに積み込むくらいはできたのだけど、人前で全力を出すほど女を捨ててはいない。
「よっ…ぃしょっ……!」
ちっちゃな掛け声をして頑張ったつもりを演じる。
「あっと、ごめんごめん、俺が積むよ!」
小動物的な可愛らしさを演じてみた。
こんな媚態を晒せば、昔だったら周りの友達が駆けつけて助けてくれて、そして可愛い可愛いと微笑まれていたのに、今の学校生活ではそんなこともうできない。
荷物を持ち上げられなければ、媚びを売るなと罵られ、荷物を持ち上げたら持ち上げたらで怪力女と嗤われるんだ。
八方塞がりなんだから、感情を閉じ込め、全てを淡々と、青春もろとも周囲を灰色に塗り潰した私。
そんなはずなのに、雅人さんの前となると久しぶりに女を演じざるを得ない。
「おっきなバッグだね、ほら、貸して」
「はい……済みません」
「いいんだよ、心愛ちゃんは女の子なんだから」
そんな風に言わないで欲しい。
まさかこんな汗だくなところを雅人さんに見られてしまうなんて最悪だ。
ブラジャーもショーツも汗でびしょびしょ。
背中をつる~っと汗の粒が滑り落ちていく。
田舎じゃ悪目立ちするから地味な服装にしろとお母さんに言われ無地のワンピースにしてきたけど、雅人さんが迎えに来るのを知っていたらお洒落したのに……!
「よし、じゃあ車に乗って。
女の子を乗せるのに軽トラックじゃ悪――」
雅人さんの言葉が途切れた。
「え?」
「あ、ごめん。
早く車に乗っちゃって。
下着、透けてる」
「……っっ!」
慌てて私は下着を両手で隠した。
すでに視線を外してくれていた雅人さんは優しく微笑む。
「大丈夫、どうせ周りには若い人なんて俺くらいしかいないから」
「…………ぅぅ」
「うわわ、そんな真っ赤にならないでさ。
ほら、車に乗っちゃいな。
家に行って、すぐ着替えような」
促すように先に軽トラックに乗り込む雅人さんだったけれど、私が赤面したのは汗で透けて下着が見えてしまったためだけではない。
下着が透けているのを指摘された私は、反射的に胸と股間を押さえた。
当然の反応。
だけど正確には、私はまず両手で股間を押さえた。
無意識に、まず隠すべきは女の子の一番エッチな場所だと思ってしまって、そうしてしまった。
それをしっかり雅人さんに見られた。
誤魔化すように片手で胸を隠したのは数瞬遅れてのことだったけど、たったの数瞬の遅れで晒してしまった痴態に、私はひどく赤面してしまっていた。
平静を装って軽トラックに乗る。
でも心臓はドキドキしっぱなし。
だって私が小学校四年生の頃まで、私と雅人さんは一緒にお風呂に入っていたんだから。
私が小学四年生で、雅人さんが中学一年生になって。
いつものように一緒にお風呂に入るものだと思っていた私だったけど、雅人さんは無理だ無理だと言って大慌てして、それを両親達にからかわれていたのを思い出す。
「心愛ちゃんだって、もう女の子なんだから!」
と雅人さんが両親に向かって声を荒げていたのが印象的だった。
強く記憶に残っている場面なのだから、そこで私も女を自覚すれば良かったのに、小学四年生、五年生となって雅人さんに避けられている気がした私は、小学六年生になって雅人さんの部屋に乗り込んだ。
「一緒にお風呂入ろうよ!」
「いやいやいやいやダメだって! もうそんな歳じゃないからっ!」
「んぅっ! 私は気にしないよっ!」
「俺は気にするんだって!」
「なんでお兄ちゃんが恥ずかしがってるのっ? 私は全然恥ずかしくないよ?」
「なんで恥ずかしくないのさ!? 男に裸見られて平気なのか?」
「別にお兄ちゃんにだったら見られても平気だもん」
エッチなところもずっと見られてきたし、雅人さんのだって私は見てきたのだから、全然恥ずかしくないつもりだった。
それになにより大好きなお兄ちゃんに避けられているのが嫌で、意固地になってしまっていたところは十二分にあったと思う。
一緒にお風呂に入る入らないで言い争っているうちに、どう話が転んだかして、私は雅人さんの部屋の中で、下着を脱いでエッチなところを見せることになってしまった。
「恥ずかしくないって言うなら見せてみろ!」
「わかったもん、見せてあげる! ちゃんと見てよ! 絶対に目を離しちゃダメだからね! 恥ずかしくないって教えてあげるんだから!」
そういう意地の張り合いがあったものだから、雅人さんも顔を近づけて凝視してくれたものだ。
どんどん顔を近づけてくれる雅人さん。
吐息が触れる距離。
エッチな場所の柔らかい部分を左右に開いて奥を覗き込む雅人さんの、熱にぼぅっとした顔を見たとき、たぶんその瞬間、私は女の自覚が芽生えたんだと思う。
性器を見られることなんて何でも無いと思っていたのに、今まで感じたことのない強い動悸に襲われた。
体中が熱くなり、顔が真っ赤になる。
そしてエッチな場所がじんじん疼いた。
「っ!」
なんだか怖くなって私は腰を引いてしまった。
見られている恥ずかしさなんかよりも、初めての自分の身体の反応に怖くなってしまってだったけど、それでも私と雅人さんの意地の張り合いは私の負けだった。
意地の張り合いに完敗した私は、ほのかに初恋を意識していた。
小学六年生の頃と今とでも私は身体付きもなにも変わらないまま、雅人さんを意識してエッチなところがジュクジュク蕩ける。
軽トラックを運転する雅人さんはすっかり大人びて、逞しく、いい男になっていて……私はうっとり見とれてしまう。
でも、私たちは血の繋がりのある者同士――
第二話ここまで
第一話
高校デビューに失敗した処女・女子高生はオナニー狂い
第二話
性器の見せ合いっこ。子供の頃のエッチな思い出
第三話
お風呂でオナニー、愛液風呂
第四話
禁断の恋、親戚の兄と近親相姦への期待
第五話
それが近親相姦でも、兄に抱かれて壊れてしまいたい妹
第六話
エッチな気分になれる催眠オナニー・導入催眠
第七話
深い催眠に落ちていく少女
第八話
催眠で興奮したJKは羞恥心だけで潮吹き
第九話
教室で大股開きの露出、放尿
第十話
近親相姦。兄妹の超えてはならない一線
第十一話
剃毛パイパンJK。綺麗なスジまんを凝視される
第十二話
まるでフィストファック。ロリJKに極太ちんこを二本挿し
第十三話
異物挿入と疑似出産
第十四話
クリトリス切除・脳姦の強烈催眠イメージ
第十五話
ロリ女子高生を子宮姦・ウテルスセックスで猛烈中出し、種付け
最終話