第一話
年の瀬が押し迫ったとある晩のこと、見知らぬ電話番号からの着信があった。
登録されていない番号からの連絡など面倒事だろうと高をくくって、いつもだったら絶対に無視を決め込むところだったのに、俺はなんだか通話ボタンに指を伸ばしてしまっていた。
きっと、間近に迫ったクリスマスの雰囲気に飲まれてしまっているところがあったのだろう。
「はい、もしもし?」
ワインのビターな甘さを口に残しながら、携帯電話を耳に押し当てる。
宅飲みの一人酒を寂しいとは思わないが、恋人もなしに迎えるクリスマスには少し寂しさを感じなくもない。
着信に応答した自分の声には、そんな調子がありありと表れていて、つい自嘲してしまった。
「あ、わたくし、ドリームプレゼンターの西島ヒナノと申します。
突然のご連絡申し訳ありません。
牛島圭介様でしょうか?」
西島ヒナノ、という名前には覚えがなかった。
「そうだけど、ドリームプレゼンター……?」
「はい、説明が遅れまして申し訳ありません。
手前どもドリームプレゼンターは、ご依頼者様からの依頼を受け、クリスマス、クリスマスイブにプレゼントの配達を行わせて頂いております。
この度、牛島圭介様へプレゼントをお届けするご依頼が一件ございます」
「プレゼント?
なにかの懸賞みたいなものなのかな?」
「いえ、ドリームプレゼンターとしてはあくまでクリスマス限定の宅配サービスでして、その内容につきましてはご依頼者様からは伺っておりません」
黒猫配送業者の亜種といったところなのだろう。
しかし、クリスマス限定のサービス業務となると、一年の他の間はなにをやっている会社なんだろうかと首を傾げたいところだ。
まぁ配送会社の期間限定部署かなんかなんだろうけど。
「依頼人の名前を教えては貰えるんだろうか?」
「はい。ご依頼者様のお名前は、馬場健一郎様です」
「馬場だってっ!?」
俺はその名前に酔いが醒める思いだった。
「はい、ご依頼者様は男性の方だと思われます」
西島ヒナノの言葉尻が妙に湿気っていた。
クリスマスに男が男にプレゼントと聞いて、いらん妄想を掻き立てているのは、十中八九間違いなかった。
良いんですよ、私はそういうのお咎めしませんし、むしろなんていうか……いいじゃないですかぁ、大丈夫ですよ、絶対に秘密にしますから……ふふふ――みたいなニュアンスが艶やかに乗った声音で、西島ヒナノは言う。
「それでご依頼者様の馬場健一郎様はイブの夜に届けるように指定されているのですが、牛島様のご都合はどうでしょうか?」
あぁなんだろうね、西島ヒナノの固っ苦しい話し口調が若干崩れてきていた。
ホモな展開だと思い込んで、勝手に秘密を共有する仲間だと、仲間意識を持ってくれちゃったのかもしれない。
大学サークルでの先輩後輩くらいの距離まで近づいてきているように思う。
ちゃんと仕事しろよ……と呆れを抱く。
ドリームプレゼンターって窓際部署なのかもしれない。
「依頼人は本当に馬場健一郎なのかい?」
「はい、間違いありません」
間違いなく運命の人です! みたいな断定口調にイラッとする。
「悪いけど、馬場健一郎は数年前に死んだよ」
「……はい?」
「そうだな、もう五年にもなるかな。
半分自殺みたいな交通事故でね、親友だったんだけどさ」
誰のために付け加えたのか、親友という言葉。
「だから馬場健一郎からプレゼントが届くのは考えられないね、誰かの悪戯だろう」
「あ……少し、少しだけお待ちくださいね、えっと」
電話の向こうでは、西島ヒナノがなにかガサガサと書類を捲るような音がする。
保留メロディを流さないのは西島ヒナノの間抜けさなのか、それとも俺に通話を切らせないための意図的なものなのか。
どっちでも構わないが、まさか今になって馬場健一郎の名前を耳にすると思わなかった。
西島ヒナノは俺と馬場健一郎を同性愛者と見なしているようだが、俺と馬場健一郎は間違いなく女性愛者だ。
そして確かに親友ほど近しい存在で、血を分けた兄弟のように、女を分けた穴兄弟だった。
「牛島さまっ、牛島さまっ!」
「はいはい、どうしたよ?」
「良かった、繋がったままで。あの、馬場健一郎様のご依頼を受付させて頂いた日付を確認させてもらったのですが、五年前の九月二十日になります」
「九月二十日……か。
そうだとすると、まだ馬場は生きてた頃だ」
「こちらで預からせて頂いているお荷物、牛島様へのプレゼントは、悪戯などではなく、間違いなく馬場健一郎様からのものだと思われます」
「五年後のクリスマスに届けるようにと、馬場が?」
「はい、五年後のクリスマスに、と」
「他には?」
「そうですね……備考欄には五年後に届けることの他、配達員には是非可愛い女の子を、と書かれていますね」
ほほう。
「じゃあ配達されるのが楽しみだね、どんな可愛い子が来てくれるのか」
「……そのぅ……配達員なのですが、私になります。
えと……可愛いかどうかは怪しいのですが……」
西島ヒナノははにかんだようにして語る。
備考欄に可愛い女の子を配達員にするように指定があったものだから、西島ヒナノにこの案件が回ってきたのかもしれなかった。
「ドリームプレゼンターは、クリスマスにプレゼントをお届けするのが第一ですので、こうして事前にお受け渡しの約束をさせて貰っているんです。
牛島様が希望される時間に、わたくし西島ヒナノが責任をもってお届けさせて頂きます」
「なるほどね」
「……あのぅ、そこで牛島様に一つお願いがありまして……」
「ん?」
「責任を持って配達させて頂く反面で、私たち配達員は配達が完了しないとその日の業務を終えることができないことになっています。
もしも当日、受取のご都合が悪くなってしまった場合には、どうかご連絡頂けませんか?」
「そういうことね、わかったよ、もしもの場合は連絡する」
「ありがとうございますっ! 念のため、配達の前日にもう一度ご連絡差し上げますので」
「大丈夫だと思うよ、生憎クリスマスには出払う用事はないから」
ところで、仮に俺が約束をすっぽかしてしまったら、どうなっちゃうのかな?」
「その場合は……私、ずっと牛島様の玄関前で、牛島様がお帰りになるのをずっとお待ちすることになります。
それこそ、忠犬ハチ公のように」
第一話ここまで
第一話
可愛い少女の配達員
第二話
少女を睡眠薬で眠らせてレイプへ
第三話
ディルドゥやバイブ、ローターを点検しつつ、少女を待つ
第四話
可愛い女の子だからいじめたくなる
第五話
少女を密室に誘い込んでレイプへ
第六話
少女の弱みに付け込んで
第七話
恐喝して少女の唇を奪う
第八話
電話させながらアナルに指を挿入
第九話
アナルに指入れ。そして睡眠薬を
第十話
微睡む少女へクンニリングス
第十一話
少女のアナルを巨大ディルドゥに叩き込む
第十二話
アナルとクンニで同時責めで少女は絶頂に
第十三話
子宮を突き上げ、少女をイカせ続ける
第十四話
まるで3P。二穴プレイで少女に中出し、絶頂へ
最終話