浴衣少女編 最終話
僕と浴衣少女は軽トラの中で抱き合って眠っていたようだった。
先に目を覚ました僕は、まず思い切り酸素を吸って生きている自分を確かめてから、次に浴衣少女も生きていることを確認した。
ゆっくり浴衣少女の膣から性器を抜き出すと、あれほど大量に射精したつもりだったものの、ちょっといつもよりも多めかなという常識的な量が浴衣少女の性器から溢れてくるだけだった。
ティッシュでそれを拭いてやり、浴衣少女を助手席に座らせ直した頃に、浴衣少女も気がついたようだった。
「あれ……私……?」
「大丈夫?」
「……あれ? ここ……どこ?」
「……ん、覚えてない?」
「……私、確かお祭りから帰る途中だったような……」
性交の後の気怠さが酷かったが、僕は頭をフル回転させてとっさに嘘を拵えた。
「うん、そしたら君が突然倒れてしまっててね、近くにいた僕がとりあえず車に乗せて様子を見ていたところなんだ。
具合はどう?
救急車呼ぼうか?」
「……いえ……具合はなんとも。
倒れたんですか? 私……」
「貧血かな? 遊び疲れてたのかもしれないね」
「はぁ……」
「本当に大丈夫? 救急車呼ぶよ?」
「え、救急車は大丈夫です。
自宅、すぐそこですから、帰って休みます」
「そう? 自宅まででも車で送るけど?」
「大丈夫です。
ご親切に、ありがとうございました」
礼儀正しくお礼を述べて、浴衣少女は軽トラックを去って行った。
軽トラックの外では夏祭りの花火がまだ続いており、浴衣少女との狂った情事はほんの僅かな時間の出来事だったようだ。
状況はまだよく飲み込めない。
あの浴衣少女の痴態はなんだったのだろうと思うと同時に、夢のような射精は本当に夢だったのだろうか?
浴衣少女と深く交わった股間付近には、少女の愛液と破瓜の血が滴っているのだからセックスしたのは事実なのだろう。
あまりに気持ちの良いセックスだった。
すごく得をした気分で、もうそれだけで何でも良いような気もするのだが。
思い出せばきっかけは、ブレーキランプ五回の「ア・イ・シ・テ・ル」に倣った「ド・イ・テ・ク・レ」のパッシングだった。
瞬間的な光の明滅によって、思いがけず僕は浴衣少女に催眠のような、そういう類いのまじないを施してしまったのだろうか?
仮にそうだとして、あの妙に生々しい射精管理と大量射精は?
催眠に掛けられた浴衣少女が僕に催眠を掛けたとでも言うのだろうか?
そして情事が終わった後は浴衣少女から都合良く記憶が抜け落ちているときた。
全く僕にとって都合の良すぎるセックス。
一体どこに、こんなにも僕に恩を売って得をする催眠術者がいるというのだ?
その時、夜空にひときわ大きな花火が打ち上がった。
鮮やかな火花で夜空が彩られ、周囲が明るく幻想的に照る。
車窓から空を見上げた僕は、本当になんとなく窓に貼られている車検シールに目が行った。
「おっと忘れてた、軽トラの車検、今月だったんだな……」
もう初年度登録から30年目で、走行距離も二十万キロ越えを達成し、いよいよ廃車待ったなしのオンボロ軽トラ。
お祭準備に奔走した今日の炎天下で、エアコンが付いていないことをどれだけ呪ったか。
中古購入して十年来の相棒とは言え、さすがにもう廃車にして新しい軽トラを買おう思ったものだ。
「まさか……僕たちに催眠を掛けたのは、お前か?」
そんなことはない。
そんなことあるはずないなと思いながら、軽トラを夏祭りの会場へと走らせる。
なんだろうか、不思議な気分だった。
久しぶりに誰かと夏祭りに来たのだという気がする。
「廃車にするのは……当分お預けにしようかな」
浴衣少女編 終わり →電波少女編に続くよ
第一話
夏祭り会場で出会った浴衣少女(処女)からの逆レイプ
第二話
清楚な少女が汗臭いちんこ咥えて濃厚フェラチオ
第三話
逆レイプで処女喪失の浴衣少女
第四話
破瓜したばかりの処女からの射精コントロール
第五話
少女の甘い声で射精コントロール、連続射精
最終話