浴衣少女編 第一話
夏祭りの夜が、始まりだった。
川辺の公園会場では花火が上がり始め、そろそろと屋台が撤収しだす頃合いに、僕はその機材を受け取るために軽トラックを走らせていた。
川辺の細い道路には、ちらほらと帰り足の人影。
間違っても轢いてしまわぬように、自転車にも劣る速度で最徐行する。
「夏祭りなんて……何年も行ってないな」
ぼやきながら打ち上げられる火花の飛び散りっぷりを横目に軽トラを走らせる。
帰り足だった人影も、大きな花火が打ち上がると足を止め、夜空を仰いでいる。
それでものろのろとした軽トラックの接近に気付けばみんな避けてくれる。
軽トラックだから祭運営の関係者と慮ってくれている感がそれとなく伝わってくる。
だから人避けにわざわざクラクションを鳴らしたりすることはなかったし、よっぽどのことがあっても窓から顔を出して「悪いですけど避けてくれねっすか?」で万事解決する話だった。
なのにその時ばかりは様子が違った。
道の真ん中で花火を見上げたままの浴衣少女が、軽トラに背を向けたままで動こうとしないのだ。
今打ち上がった花火が散り消えてしまえばこちらに気付いてくれるだろうと待ってみるものの、浴衣少女はそのままの姿勢で次の花火を待っているようだった。
浴衣少女は一人だった。
なんだろうね、まだまだ祭の花火は花盛りという頃合いに若い子一人で帰り足というのは。
門限が厳しいので早めの帰宅なのだろうか?
なにか急用があってのことなのだろうか?
それともお祭り会場で片恋の男の子が他の女の子と一緒にいるところを見てしまったとか?
お祭り会場に後ろ髪を引かれるように花火を見上げたまま立ち止まる少女の姿は、見ているこちらの心をキュッと締め付けるような繊細さが感じられた。
また花火が打ち上がる。
淡い水彩画のように川沿いの景色が彩られる中、少女の影は無彩色のままだった。
避けてくれるように声を掛けようにも、そうしてしまったら浴衣少女が儚い硝子細工のように壊れてしまいそうだったので、苦肉の策として僕は軽トラのライトをハイビームにして、パッシングを送った。
「……………」
しかしそれでもこちらに気付く気配のない浴衣少女。
フォトショップでAV女優の写真を加工するように、ハイビームを浴びた少女のうなじは色白に照り、若々しい妖艶さを僕に見せつけるばかり。
もう一度パッシング。
しかし反応は無い。
「……おいおい」
いささか焦れったくなってきた僕は、緩慢な指裁きでパッシング操作をする。
「ド・イ・テ・ク・レ」
そう念を込めて、続けて五回のパッシング。
するとどうだ、浴衣少女はいよいよ軽トラックを振り返った。
小顔で可愛らしい童顔が、軽トラックの僕を見て、目を大きくした。
そしてやっと浴衣少女は道脇に避けてくれた。
すでに初年度登録から30年になるオンボロ軽トラックにエアコンはついておらず、精一杯全開にしてあった助手席側の窓から、僕はすれ違い様に浴衣少女に声を掛ける。
さすがにパッシングしてしまったのだから、ちょっと謝っておきたい。
今の世の中、これくらいのことで簡単にクレームが来るんだもの。
「悪かったね、ごめんよ」
「あのっ!」
驚いた事に浴衣少女が助手席ドアにしがみつくようにして声を上げた。
僕はすぐにブレーキを踏んだ。
「危なっ!」
「あのっ……! あのっ……!」
助手席窓から頭を突っ込んだ浴衣少女の瞳は、不思議とうっすら涙ぐんでいて、打ち上がる花火の極彩色に輝いていた。
オンボロ軽トラックの、いつ後付けしたのかも忘れた古いカーステレオからドリカムの未来予想図Ⅱがどうにか聴き取れる程度にノイジーに流れている。
ブレーキランプ五回で「ア・イ・シ・テ・ル」のサインだとさ。
「私も愛してますっ!」
そう叫んだ浴衣少女が勝手に軽トラの助手席に乗り込んできた。
浴衣少女編 第一話ここまで
第一話
夏祭り会場で出会った浴衣少女(処女)からの逆レイプ
第二話
清楚な少女が汗臭いちんこ咥えて濃厚フェラチオ
第三話
逆レイプで処女喪失の浴衣少女
第四話
破瓜したばかりの処女からの射精コントロール
第五話
少女の甘い声で射精コントロール、連続射精
最終話