ツレがスケベ小説に染まりまして……

ラブエッチを重ねる恋人達だったけれど……

第2話 ラブエッチを重ねる恋人達だったけれど……


 ○すれ違いのセックスはビルの谷間で……

「あはぁっ! 吾朗ちゃん……深いぃ、ふぅぅっっ……」

涼花が俯かせていた顔を持ち上げた。
小顔にマッチした控え目な唇を震わせて、甘い女の声を吐き出した。

ベランダなどという気の利いたモノは設置されていない。
黒カビの目立つマンションの外壁と、それとダイレクトに繋がる窓枠に、涼花は両手を乗せていた。

数本の溝が刻まれたアルミ製のサッシを、細い10本の指に掴ませて、顔面は外気に晒して。
床面と水平になるように寝かせた背中と、くびれたウエストから急発達するヒップは部屋の内側に向けて。
スラリとした両足は少し開き気味に、太腿の筋肉をほどよく緊張させて。

ずにゅ、にちゅ……パン、パン、パン……

「はぁ、はぁっ……涼花の中ぁ、とっても熱くて……くぅっ、絞め付けるぅっ!」

一方の吾朗は腰を振り続けていた。
涼花の背後で両足を踏ん張らせ、理想に近いウエストの肌を両手でがっしりと掴み、骨ばった下半身を前後に揺すった。
差し出された涼花のヒップを目がけて、乾いた肉音を定間隔で打ち鳴らし、股間から生えさせた男のシンボルを突き挿れているのだ。
キュッと窄まった尻肉の割れ目の真下に潜む、恥肉のスリットへと。
しっとりと濡れて、充分に解された陰唇を割り開き、その奥底で繋がる膣の穴へと。

「んふ、はあぁっっ……どんどん硬くなってぇ、涼花のアソコでぇ……気持ちいいぃっ!」

涼花が声を上ずらせて絶叫した。
硬直したペニスが膣奥にまで達し、美しい背中のラインが左右にくねる。
男と深く結合したまま、女らしい腰肉が波打つように弾んだ。

100回……200回……
吾朗のペニスが涼花の膣を貫いていた。

単調なセックスにならないように、時折リズムを変えながら。
待ち構える涼花の女心をはぐらかすように。

不意打ちで、ペニスの肌をこすり付けるのだ。
熱く火照る膣の粘膜に、血流の漲る肉肌で抉るようにグラインドさせるのだ。

「やぁ、あはぁっ……いいのぉ、涼花ぁ……吾朗ちゃんのオチ○チンにぃ、とっても……ふぅ、愛されているのぉ」

涼花が禁句の単語を口走っていた。
セックスの快感を自らも求めようと、ヒップを更に突き出してくる。
ツマ先立ちになるほど踵を浮かせて、濡れそぼる割れ目の肉も高く掲げてみせる。

「ハァ、フゥッ……!」

吾朗の腰使いが勢いを増した。
ベッドで愛し合ういつものセックスとは違う。
生温かくて、都会の匂いが漂う空気でも、秘めやかな開放感に浸りながら。

「出してぇ、吾朗ちゃん……はあぁ、安全日だからぁ、気にしないでぇ……涼花の、おぉ、オマ○コに……いっぱい……」

恥ずかしがって見せても、肌を合わせた者どうし、涼花もまた開放的なセックスを満喫していた。
ネオンと喧騒の世界に顔を覗かせながら、再び禁句の単語を口走っていた。
挿し込まれたペニスをギュッと膣肉で絞め上げると、マグマのようにたぎる男の体液をねだった。

「涼花……んぐ、涼花ぁ!」

吾朗が吠えた。
雄叫びのように喉を震わせながら、膨張しきった肉棒を恥肉の狭間へと埋めた。
『じゅにゅっ』と淫らな肉音を漏らす。
『パンッ』と、剛肉で柔肉を打ち叩く乾いた音を響かせる。
脈打つ鬼頭が、膣の粘膜の奥深くにまで侵入する。
過呼吸のように開閉する子宮口に、その先端部分をタッチさせた。

「ひはぁ、はあぁぁっっ! いいぃっ! 感じるぅっ! 涼花ぁ、イッちゃうぅぅっっっ!!」

長身な吾朗の身体が覆い被さっていた。
受け入れてくれた涼花のヴァギナに肉棒の全てを沈めて、絶頂を迎えたパートナーの息遣いを肌で感じた。

抱き締めるのも憚られるような華奢な女体が、小刻みに震えている。
なのに挿入された男のシンボルには、括約筋の力を振り絞るようにして、膣ヒダを絡みつかせている。
グイグイと扱くように揺さぶった。

「ンハァッ! 出るっ……ンングゥッ!」

男らしく低く呻いていた。
いや、呻かされていた。

「あぁ、当たってるぅっ! 涼花のエッチな処にぃ、熱いのがたくさん……ふうぅっ、いっぱい掛けられてるぅっ!」

吾朗は射精した。
下腹に溜まる狂おしいほどの精を、涼花の膣に注ぎ込んでいた。
ギュウギュウと絞め付けてくる狭い軌道に、若々しい男の体液を噴出さるように浴びせ掛けていた。

(大好きだ、涼花……)

(わたしもだよ、吾朗ちゃん……)

ベッドの上で一度。
窓際の席で二度目。

セックスという、愛を確かめ合うのに最も効果的な行為をこなして、吾朗は涼花の声を聞いた。
涼花もまた、吾朗の心の声を拾った。

そう……胸の奥で確かに囁いてもらった筈……だったのだが……



 第2話 ラブエッチを重ねる恋人達だったけれど…… ここまで


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