監禁王子と七人の奴隷姫
『華京院財閥』の御曹司にして次期党首、加えて優れた容姿に秀でた学力――女子生徒にはモテるし教師陣もほぼ言いなり状態のバラ色の学園生活を送っていた主人公・華京院王子。
彼が企てた『少女監禁事件』と、そこに至るまでの拗れた愛情・友情を描いたストーリー。
第一幕から第七幕までの構成で、第一幕から第六幕まではサウンドノベル的にストーリーを追うのがほとんどで、第四幕でADV風に地下道探索があるくらい。
第七幕になり監禁した少女達を一人一人呼び出し、会話(猥談含む)や食事、時には暴力、時には監禁などするシミュレーションパートへ。
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幸福を不幸と感じる狂気
大財閥の御曹司であることに加えて容姿端麗才色兼備な主人公・華京院王子(「王子」←本名だよ)。
人が羨む満ち満ちた生活(家庭環境)が、彼の心を蝕んでしまったみたい。
どこまでも忠実に仕える少女にスタンガンを持たせ、学園の少女を拉致して回るところから今作はスタート。
しばらくはADVサウンドノベルとして進むよ。
で、主人公さんは学力にも秀でている設定ではあるんだけど、拉致監禁事件を起こすために用意周到な計画を練り上げられているかというと……案外そうでもない。いやいやシナリオの揚げ足を取りたいわけではないんだよ、壮大な計画を企てる反面で実力が足りないって辺りに、主人公さんにもそんじょそこらの学生と変わらぬ思春期っぽさ感じるところ。
言っちゃえば「中二病」っぽい感じで。
実際に拉致場面で見つかっちゃってるしね!
主人公さんだけでなく他の女の子もそこはかとなく病んでるってことは、なんとなく感じられるところとは思うんだけどもね。思春期らしい泥沼の中、愛情なり友情なりのために全力で突っ走った結果は――?
バッドエンド率99%というのは黒歴史であるためのことなのかも。
それでもなんとか少女達を拉致することに成功し、地下道に少女達を監禁してしまう。
この辺りは財閥の御曹司設定があってこその実現力だね。
シナリオ第四幕では少女達を操作する形で地下道を探索へ。
画面上をクリックして怪しいところを探したり。
「会話」をクリックすると女の子同士の会話が始まるわけで、面白会話がたくさん用意されているので何度もクリック推奨で。
メインのSLGパート
第七幕に至り、本作はここからが醍醐味。
主人公・華京院王子の視点で、地下に監禁した女の子と個別に対談していく。
好きな女の子を呼び出して会話を重ねて好感度を高めても良いし、ぶん殴って体力を削ってもOKだ!
一日経過するごとに全員の体力が減少するので、死亡させないためには食事を与えて回復を。
この他に無数の害虫を集めに集めて封した『蟲部屋』が存在しており、そこに女の子を監禁できる(゜Д゜)
部屋いっぱいにゴキ○リやムカデなどなどを這わせたそんなところに女の子を一人閉じ込めて一時間……
これはさすがに女の子には発狂モノでしょう!
女の子が蟲部屋の中でどんなことになっているか、蟲部屋からどんな様子で出てくるか……そんなのを想像してムフフれる人にはグッとくるかもしれない。
……僕大好きですけどね!!
女の子は全員華奢貧乳ロリ。
サークルさん過去作は2.5Dアニメーションを謳ってアニメ機能があったけれど、今作は静止画で。
エロシーンでは各ヒロインごとに選択肢が出てくるので、それなどにもよってEDが分岐する形。
誰が生存していて誰が死亡しているなど細かい条件設定がされていて、SLGパートである第七幕は周回プレイ可能で、何度でもすぐに挑戦できる有難い仕様。
たった数日で到達できるEDもあるし、20日までの間に全イベントが発生するのでそこまで周回は苦じゃ無いはず。
全EDを回収できたら『少女監禁事件』以前のシナリオが二本解放されるよ。
さらっと攻略
第七幕までは詰まるところは皆無かと。
途中で戦闘があるけれど、負けても即再戦可能なので勝つまで殴り続けてしまえばOKで。
第七幕は女の子と個別対談するという目的以上の事が示されていないので、とりあえず一週目は好き放題にやってみるのが良いかなと。
その後に『(EDの)達成状況』を確認する項目から各EDへ向けて進んでいくのが良いかな。
そちらを参考にすればクリアできるので攻略情報はほぼ無し。
ADVパートとSLGパートで分かれているのもあって、それぞれのパートのボリュームは控えめ。
クリアまで5時間くらい。
回想機能有り。
※余談
発売されると同時にさっそくプレイして、その日の夕方くらいには「そろそろクリアだな~」って思ってたんだけど、どうしても一つだけ到達できないEDがあってだな……悩んで悩んで最終的に甘黒堂さんにメールしてヒント貰ったんだな!!
甘黒堂さんのHPにヒント追記してもらってるのは、僕のせいだよ(^^ゞ
→『 甘黒堂さんのHP 』
ドツボに填まってしまったみたいで、やたら監禁日数を重ねてみたり女の子を殴りまくったりしてたよ……僕はもう女の子を殴りたくないんだ……蟲部屋には放り込みたいけど……
甘黒堂さん、攻略ヒントありがとうございました!
まとめ
追加シナリオをクリアすると友達思いなキサラちゃんの株価がさらに上がるんだな。
百合要素は抜きで、あくまで千佳を思って行動するキサラちゃんは本当に良い子やなぁ、と。
そして友情のために盲目になれるのもこの思春期らしさで、重要ヒロインだったなと。
ところで甘黒堂さんというと終盤にビックリ展開を演出してくれるんだけど、今作は事件までの流れを明らかにする形で静かに幕閉じへ。
前作の
みたいに宇宙規模なことにはならないんですね。
蟲部屋に監禁しても勝利してしまう天皇寺小姫ちゃんがたびたびブレイカーっぷりを発揮していたので、彼女を中心に大どんでん返しがあるんじゃないかな~と思ってたので、そういう期待をしちゃうとちょっと物足りない感じかな。
……そういえば甘黒堂さん前作、前々作にイラストを描き添えてきたけど今回はどうするのかって?
時間があれば……頑張る!